今週の担当 Light

中学生語彙小説

姿勢が崩れ、竿を引く勢いに負けそうになった。だが、漁師のプライドにかけて負けるわけにはいかない。姿勢を戻し、吊り上げようとしたその時だった。海に真っ黒い大きな何かが通ったのだ。見た感じだと、さっき逃したサメと同じくらいの大きさだった。

「もしかして戻って来たのか」

不測の事態が発生した。しかし、僕は慌てることはなかった。むしろ、「あわよくば、二匹とも釣れるのではないか。もし、釣ったとしたなら大騒ぎだ。」と、チャンスがきたように思えた。僕は慎重に竿を動かした。二匹とも釣れる方法はないのか考えていた。だが、大物を二匹釣ることはほぼ不可能だ。

釣れたやつは魔法でも使ったのかと思うくらいに。そうこう考えているうちに、魚が逃げてしまう。僕は段々焦ってきた。

使った語句 プライド 不測 あわよくば 慎重