今週の担当 taiyou

中学生語彙小説

1ヶ月後、3年生の先輩たちの卒団式があった。僕たちのチームは、甲子園など行ったことも無いチームだったため、卒団式も実に雑なものだった。

それから、約1年後にある甲子園出場に向けて、新たなチームでの練習がスタートした。キャプテンは僕より野球が上手な人がする事になった。今のメンバーは、2年生が17人、1年生が15人と毎年ほぼ県大会予選敗退するチームのわりには、かなり人数がいるほうだった。それも、他に入る部活など無いので、初心者だという人も二、三人いた。

3年生がいた時のことを顧みると、練習もそれほどキツいものではなかった。甲子園に出場するために、練習内容がハードになった。部員からの、

「めんどくさ。」

「だるすぎ。」

などの声も少なくなかった。僕も、太陽の照りつけるような暑さにうだっていた。しかし、レギュラーを取るために家での自主練も怠らなかった。

この3ヶ月ほどで、僕たちのチームは格段に強くなっていた。日が経つにつれ、部員からの嘆きの声も減っていっていた。

使った語句 顧みる、うだる、怠る、格段、嘆く