憧れの世界[伝説の始まり]

中学生語彙小説

big dream

 テレビに映る鮮やかなオレンジコート。キュキュッと体育館に響かせながら必死にボールを繋ぐ高校生たち。テレビの上に大きく春高という文字がある。この日僕の人生が大きく変わる。

 僕がまだ天真爛漫な小学2年生の時の話だ。何気なくテレビをつけてみるとバレーをやっていた。それまではバレーは見ていなかった。面白い番組がなかったため仕方なくバレーを見てみた。それは僕の心を大きく動かした。ルールもわからないのになぜか心が燃えてくる。これが伝説の始まりである。

 小学3年生からバレーを始めた。最初は上手くいかないことが多かったが努力をし日々上達していった。そして月日は流れ中学生となり近所の中学校に入学することとなる。バレー部に入って初めての部活。球拾いしかさせてもらえず、最後のゲームまできた。サウスポー(左利きのひと)の対角の2年生の先輩がトータル的には上手いのだが、ただ一つサーブがまったくと言っていいほど入らなく、玉にきずだった。コーチもそのことに頭を抱えた。ここのポジション奪ってやる!僕は密かに思った。しかしそう甘くない。それを阻むライバルもゴロゴロといるぞ。僕はいっそうワクワクした。

 地区大会まであと2ヶ月

  天真爛漫、玉にきず、頭を抱える、阻む